南房総・鴨川市天津鎮座 | 源頼朝公が伊勢の神宮より御分霊を勧請し創建された八百余年の歴史をたたえる神社

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禰宜日記
〔2020/05/30〕 鴨川市が目指すべきまちづくり その2
昨日に続いて、我々鴨川市が with Corona/Virus 時代に目指すべきまちづくりについての考察、その2。

その前に昨日のおさらい=前提としておさえておくべき時代の転換。

(1) 時間・場所の概念が崩れた。
(2) 薄利多売から単位あたりの価値を高める時代
(3) 真の「地方分権」が進む。
(4) 都市から地方へ人が動く。
(5) グローバリズムの終焉
(6) 情報の重要性

2.“新しい生活様式”を気軽に実現できる鴨川市

新型コロナウイルスの政府・専門家会議は「新しい生活様式」と呼ばれるものを提言しているが、私に言わせればこれは“生活様式”ではなく、ウイルスの感染拡大を防止し、ウイルスと社会・経済を両立させて生活していくためのルールといったものだと思う。
だれが最初に使ったのかは知らないが、“生活様式”ということばはミスチョイスだったと思う。

私がここで述べる“新しい生活様式”はもっと大きく、ダイナミックなライフスタイルを意味する。

前述した、時代の転換を踏まえて考えると、新しい時代・価値観のライフスタイルを実現する上で、次のような環境が必要になるのではないだろうか。

(1)“密”を防ぐ適正な人口(平時の際は社会経済がまわり、有事に混乱を招かない、ほど良い人口の地域)
(2) 心身ともに人間的な生活を送れる豊かな自然環境(ON/OFFを地域の中で日々行える環境)
(3) 地域の自給自足が可能な農林水産業
(4) 安心を担保する充実した医療福祉
(5) 歴史・伝統などに根ざした地域のアイデンティティ
(6) 都市とのほど良い距離感
(7) ワーケーション・リモートワーク・二地域居住を実現できる情報インフラ

鴨川市にはこの全てが整っていると言える。

年々少子高齢化・過疎化に進んできた当地域であるが、“密”を避ける時代において、これが逆にアドバンテージとなった。都市から人口が流入しても適正な人口規模を実現できる面積と人口が現状存在している。

新型コロナウイルスという未知の疫病の流行により、人々はこれまで以上に健康志向にシフトすることだろう。
また、時間や場所の概念が変わることで、例えば、一日の数時間は労働し、数時間はアクティビティやカルチャー活動に取り組む、そんなこれまでの日本では考えられない生活リズムになるかもしれない。
日々、ON/OFFを頻繁に行うことのできる環境が鴨川市にはある。
年間を通じて温暖な気候で、豊かな自然に恵まれている鴨川市はそういったライフスタイルを求める人にとってはうってつけの場所であると言えよう。

有事の際、大切になることの一つが食料品の確保である。
鴨川市は豊かな自然を基とした、農林水産業も盛んな地域で、野菜や果物の農産物、牛乳・肉などの酪農・畜産物、さらに目の前には太平洋が広がり水産物を豊富が獲れる。
今回の新型コロナウイルス禍の冒頭に生じた物流の混乱においても、鴨川市の店舗から生鮮食料品が消えることはなかった。
しかも地域内で流通する品物は特に適正価格を守っていた。
いざという時の地域での自給自足が可能であることが改めて証明された。

そして、新型コロナウイルス禍において、忘れてはならないのは、安心を担保する医療福祉の充実である。
みなさんはもう忘れただろうか。新型コロナウイルスの発信源と言われる武漢からチャーター機で帰国した日本人の第1陣が、2週間の待機期間をどこで過ごしたのか。
勝浦ホテル三日月が滞在場所として受け入れ、さらに医療サポートを鴨川市の誇る世界水準の高レベル医療を提供する亀田メディカルセンターが見事に務め上げたのである。
帰国者の中には陽性となる人もいたものの、そこから二次的に地域に感染が広がることは一切なかったのである。
鴨川市においては、今日現在、市民において感染者の報告数はゼロをキープし続けている。一方で、他地域からは陽性患者を医療機関で受け入れたりしている。他地域では残念ながら院内感染でクラスターが発生するところもある中で、この地域ではいまだにそういった事態を生み出していない。
これは本当にすばらしいことだし、安全安心な地域のイメージを高めたと言えるだろう。

鴨川市を含む安房の地域は、房総半島において安房に近い方、南から上総、下総という旧国が並んでいるように、関東地方では上方から黒潮の流れに乗って、古代、文化が伝わった際、最初に上陸した場所である。
上方からさまざまな文化、そして高度な技術というものがもたらされた。
延喜式内社と呼ばれる、平安時代に記された「延喜式」に掲載されている神社も多く鎮座している。
つまり、それだけの長く深い歴史・伝統を有する、確固たるアイデンティティを有する地域でもあるのだ。
これはまちづくりをする際、一つの柱、拠りどころにもなる部分であり、大切な要素である。

加えて、当地域の大きなアドバンテージは都市部とのほど良い距離感である。
人口が都市から地方に移りゆくと言っても、都市とのつながりは皆無になるわけではなく、社会経済的な関係性において、もちろん太いコネクションは今後も必要となるだろう。
その意味では、当地域は前述した恵まれた環境を有しながらも、都心から1時間半程度、羽田空港からは1時間程度という我が国の中枢、玄関口からも近い距離にあるのだ。
都市から地方に移る際、思い切って遠くの土地に次のステージを求める人もいるだろうが、しかし、多くの人は完全には都市も捨てきれないだろう。都市と地方の二元で生活する二地域居住者、いわゆる“デュアラー”と呼ばれる人たちが今後増えていくであろうことを考えても、いざとなれば短時間で行き来できる、絶妙な距離に位置することは重要であり、鴨川市はその条件を満たしている。

そして、必要となるのは情報インフラだ。
ワーケーション、テレワーク、二地域居住を考えても必要不可欠である。逆に言えば、情報インフラさえしっかりしていれば、もはやどこにいても仕事ができるという時代だ。
鴨川市は幸いにも、市内ほぼ全ての地区で光ファイバー回線を敷設することができ、大容量通信が可能である。
したがって、情報インフラについても問題はない。

さらに言えば、当地域は太平洋からの海底通信ケーブルが多数陸揚げされている場所でもあり、そこに情報の1ターミナルを構築すれば、実は東京よりも米国に近い国際通信の拠点にもなり得るのだ。
そんなことも考え、私は22年前に創業したITベンチャーに「いなかっぺ」という名前をつけ、これからは「田舎から世界が変わる」「房総に“シリコンバレー”のような場所を創造するんだ!」という夢をもってきた。(いまでもその夢は色あせていない)

このように、にわかにやってきた新しい時代・価値観のライフスタイルに適応できる環境を、鴨川市は完璧なまでに有しているのである。
まずはこのことに我々地元住民が気づきたいところだ。


今日のところはここらへんで擱筆し、この環境を活かした施策については次の日記で語ることにしよう。

(その3へつづく)


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稲穂がたなびく主基地区の田んぼ
PENTAX *ist DS2 26.00 mm ISO200 1/400 sec f/8.0
− 2020年5月31日 16時16分 更新 by やまちゃん

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