〔2023/02/22〕 楽しめてない人は、人を楽しませることはできない。
今日は小湊さとうみ学校な一日。 午前中、臨時職員のみなさんと1時間半くらい面談。 和気あいあいといろいろとお話しできた。 地元に住まい、現場で働く人たちの思いも感じられたし、なによりみんな積極的にこの施設をより良いものにしよう、という気持ちで臨まれていることがうれしかった。
午後は4月に行われる、我々が出張しての企業の新入社員研修についてオンライン会議。 その後、自販機の打合せ。 気づけば夕方となっていた。
夕飯は私が担当。お好み焼きなり。 なかなかうまくできた。
さて、午前の面談の際、過去の経験から伝えたこと。 それは私の座右の銘でもある「楽しめてない人は、人を楽しませることはできない。」ということ。
かつてITベンチャーの起業家として経営をしていた時、湖池屋さんの打合せでWataruさん(当時副社長)が話したことば。 「お菓子をつくっている人、売っている人が幸せでなければ、お客さんに幸せを提供することはできない。」
このことばがいまでも私の一つの人生の柱となっている。
これまで鴨川も含む多くの観光地では、マスマーケティング、メガイベント型の志向が強かった。 巨大なイベントを企画あるいは誘致して、その地域に短期間に何千人、何万人の人を呼び込む。 いかに多くの人を同時に集め、多くのお金を地域に落としてもらうか、それが成否の一つの大きな指標であった。 しかし、それで本当に地域が幸せになれているのか、私はずっと疑問だった。
イベント当日駆り出されるのは商工業の若手や、市役所職員。 半ば奴隷のように扱われ、当然ボランティア。 イベント終了後の反省会で必ずと言って出る意見。 「このイベント、また来年も同じようにやるんですか?」
そんなイベントがはたして地域を幸せにしているのか。 訪れたお客さんも本当に楽しめるのか。 企画者、主催者側のマスターベーションに過ぎないのではないのか。
そこで私はだいぶ前から、鴨川市は新たな観光誘客のスタイルを目指さなければならない。 たった1日に何万人もの人を呼び込み、市内の交通網は麻痺し、各店舗のサービスレベルも下がってしまうような、地域が結果疲弊するような観光事業はもうやめよう。 1日3万人を目指すなら、1日100人の365日を目指そう、という話をしてきた。
コロナ禍により旅のスタイルはすっかり変わり、曜日の概念も変わり、いまやその時代になってきている。 オーバーツーリズムも問題となっているが、いまや、観光事業において、観光客の満足度だけでなく、迎える地域の幸福度が重要視されるようになっていると思う。
迎える地域の人々が本当に幸福でなければ、観光客を本当の意味で喜ばせることはできない。 幸福感や充足感を味わっていただくことはできない。 そう私は固く信じる。
顧客第一主義はもはや時代錯誤である。 これからは社員第一主義、地域第一主義でなければならない。 まずはそこにはたらく社員、従業者、住まう市民たちが幸せであるのが大前提である。 そして、初めて、お客さん、観光客に楽しみや幸せを提供できるのだ。
小湊さとうみ学校から、私は改めて始めていきたい。
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− 2023年2月23日 09時23分 更新 by やまちゃん
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